膝の外傷に対する鍼治療

最近学校のクラブ活動でひざをけがした学生が立て続けに来院しました。

どちらの子もバスケットボールをしていて膝を痛めたそうです。

一人目は男子中学生です。

ジャンプした際、相手選手と絡まって着地し激痛が走ったそうです。病院で診てもらったのですが骨にはおそらく異常が無いとの事でした。膝が痛みのため150度ほどしか伸ばせず、無理に伸ばそうとすると激痛が走るような状態です。

漢方はりを中心に4回ほど続けて施術しました。(はり治療は炎症を伴う外傷に対しても積極的にアプローチすることができます。)

このケースは発症後2日と比較的早い段階での治療でしたので、一週間程で練習に復帰できました。

つづいて二人目は女子高生で、こちらは練習中に膝が内側に入った状態でひねった為、膝の内側側副靭帯という所を痛めてしまいました。

病院では全治3週間との診断。足がつけないほど痛いとの事でした。

病院に通って湿布や電気を当てる治療をして一週間ほど経っていましたが、三日後の試合にどうしても出たいとのことで来院しました。

なんとか足をついて歩くことはできるようになったがまだ歩くと痛い、もちろんジャンプもできない状態です。

膝の内側にはまだ炎症があり少し腫れています。

内側側副靭帯の損傷でしたが、膝の動きに関係する筋肉硬くなっていたのでこちらがゆるまれば動くのも楽になります。

基本的には漢方はり治療を行います。

はり治療を行うと身体全体の靭帯筋肉柔らかくなり回復が早まります

治療後ある程度痛みは取れたのですが、ここで注意が必要です。

痛みが取れ楽になったとしても、まだ完全に治ったわけではありません。本来であればまだ無理をしてはいけません。

治療すれば炎症は治まってくるので心配はいりませんが、さすがに時間が無いのでテーピングを併用しながらの治療という形をとりました。

無論本人には悪化していないかの確認と判断基準をレクチャーすることも忘れずに行います。

3日続けてはり治療を行いました。

無事試合に出ることができたとの事。さすが女子高生すごい回復力です!

どちらのケースもそうですが膝はももの筋肉によって衝撃を吸収していますので、筋肉が疲労してくると本来の働きができません。

そうなると膝に受ける衝撃は大きくなり故障のリスクは高まります。

疲れるということは無自覚に筋力が落ちている状態であり、なおかつ集中力が散漫になり易くなるので怪我をするリスクが上がります。

そのことを考えて行動することが怪我の予防につながります。

怪我の発症からの時間と年齢によって治り方にも差はありますが、どれだけ早く治療するかが完治までの道のりを左右するのは間違いありません。

 

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