チック②

チック・トゥレット症候群について

チック症とは自分の意思と関係なく突発的・不規則に体の一部が一定の動作を繰り返してしまう障害です。

【タイプ】

体の一部がピクッと動く運動性チックと鼻をならしたり声や言葉を発したりする音性チックに分けられます。

また素早い動きの典型的な単純性チックと、やや動きが遅くて一見すると目的性があるように見える複雑チックがあります。

単純運動チック・・・まばたき、目をまわす、横目をする、白目をむく、口を歪める、鼻をヒクヒクさせる、首をグイッと引く、肩をすくめるなど

複雑運動チック・・・体のいろいろな部分が一緒に動く、顔の表情をかえる、飛び跳ねる、人や物にさわる

単純音性チック・・・咳払い、コンコン咳をする、豚のようにうなる、鼻をクンクンさせる、ほえる

複雑音性チック・・・状況に合わない単語や語句の繰り返し。

コプロラリア(汚言症=社会に受け入れられない、卑猥な単語を言ってしまう。)

エコラリア(反響言語=自分の話した音声や単語をくり返す)

※これらの複雑音性チックは咳払いなどと同様に、会話の文脈に関係なく唐突にさしこまれる。

子供が腹を立てたりふざけたりしたときに発する汚い言葉はコプロラリアに含まれない。

 

【チックには一過性と慢性がある】

一過性チック障害・・・チックの持続が一年未満、運動チックだけ音性チックだけ、両方あり

慢性運動性チック・・・運動チックの一方のみが一年以上続いた場合

慢性音性チック ・・・音性チックの一方のみが一年以上続いた場合

トッレット症候群・・・運動チックおよび音性チックの両方が多様に現れそれが一年以上続く

 

【経過】

多くのチック症は一過性チック障害であり一年以内にチックは消失する

慢性のチック症でも10歳から10代半ば過ぎくらいまでがもっとも重症でありそれ以降は軽快の方向に向かうことが多く、完全に消失することもある。

 

【原因と誘因】

以前は育て方や親のしつけと思われていましたが、現在は脳内の神経伝達物質のトラブルと考えられています。

線条体を含む大脳基底核にある神経伝達物質のドパミンの過活動が症状に関連するのではと考えられています。

 

ストレスの多い出来事の後チックが始まったりひどくなったりすることがあるが、ストレスは発症のきっかけの一つにすぎません。

チックになりやすい体質の子にストレスが加わったり、また感染症をきっかけにが発症することもあります。

 

 

『参考文献』

チックとトゥレット症候群がよくわかる本

チックをする子にはわけがある

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