漢方の診断法の一つに望診というのがある。
“望んでこれを見る”つまり目で見て患者さんの状態を判断する(顔や皮膚の色艶など)診断法の一つだ。
この望診の中の一つに舌診というのがある。
つまり舌の様子を見て患者さんの今の健康状態を判断するのである。
舌を見るなんて日常生活の中ではあまりないことだと思うが、実は様々なことを我々に語ってくれるのである。
くたびれてなんとなく力が入らない、だるいなんていう人がいる。一見若くて元気そうな女性だ。でもそんな人の舌を拝見するとへらへらしている。俗に私がへらへら舌とよんでいるやつだ。(へらへら舌は正式な名称でないのであしからず・・・)
冷えている人の舌苔は白い。
湿気に負けている人は膩苔といってねちゃねちゃした感じになっている。
我々の身体は自然界の影響を少なからず受けているので梅雨の時期など何日も雨が降りが続くと膩苔の人が増える等等・・・。
もちろん慢性疾患になると状態が複雑になるので症状と一致しない場合も多くそれですべてを診断しているわけではない。しかし大いに参考になる所見の一つだ。
しゃべらなくても舌は我々にいろいろ語りかけているのである。
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